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2020年度 シラバス情報表示画面 (TA3101)
■科目名
計量経済学 (4単位)
データ・サイエンス (4単位) [ECON322]
■教員名
浅井 学 (アサイ マナブ)
科目名の後ろに水色で表示しているものは科目ナンバリングです
■開講期 秋期
■授業概要
データ分析の大きな役割は、客観的な事実から、社会問題解決のための有用なアプローチを見出していくことにあります。具体的には、(1)仮説を検証することと(2)過去のデータから将来の傾向を分析するということです。経済学であれば、経済理論から導かれた理論モデルを実際のデータを使い検証し、更に将来の予測を行い、モデルの現実妥当性を検討することになります。この授業では、その分析手法を学びます。分析道具としては、統計学やコンピュータが必要となります。分析にはEXCELやR言語を使用します。

本年はオンライン講義を実施します。

■到達目標
この授業の目的は、データサイエンスの初歩的な内容として、回帰分析、ロジットモデル分析、因子分析などをExcelやR言語を使いながら学び、自分の関心のあるデータに応用することです。

この授業の到達目標は、次の3点です。
(1) 回帰モデルの推定と検定の理論を理解し、回帰分析の結果を適切に解釈できること。
(2) 現実のデータを使用する場合の問題点を理解し、対処方法を説明できること。
(3) 現実のデータを使って、経済理論など仮説を検証することができること。

この授業では、下記の到達目標を達成した場合、C以上の評価になります。
(1)回帰分析において、誤差項の仮定が満たされない場合の問題点を認識している。
(2)基礎的な検定統計量を使い、回帰分析の結果をおおむね評価できる。
■共通科目または各学部ラーニング・アウトカムズとの関係
経済学を用いて、社会現象を複眼的視点から論理的に理解・分析することができる
数量的・統計的データを正確に理解することができる
日本・世界の経済・社会に関する知識を持ち、活用することができる
経済問題について、日本語や英語を用いて、他者の考えを正確に理解し、自らの考えを明確に伝えることができる
世界の多様性、および経済問題・社会問題の多面性を理解し、適切な議論を行うことができる
経済学の学修を通じて、自らの行動を律し、他者と協力しながら、目標を達成できる
社会の発展、人びとの幸福への方途を、経済学を用いて提案することができる
■授業計画・内容
回数 内容
1回目 講義内容
イントロダクション
統計学の基礎知識: 平均、変化率、幾何平均、移動平均
事前事後
学習の内容など
教科書 pp.7-22
2回目 講義内容
統計学の基礎知識: 分散、標準偏差、共分散、相関係数、相関係数の検定
事前事後
学習の内容など
宿題および教科書 pp.26-30, pp.40-48の予習をしておくこと。以下、教科書のページ番号を示す。
3回目 講義内容
統計学の基礎知識: 歪度、尖度、ジニ係数とローレンツ曲線
事前事後
学習の内容など
教科書 pp.34-38, pp.59-75
4回目 講義内容
統計学の基礎知識: 寄与度と寄与率、価格指数と数量指数
事前事後
学習の内容など
宿題と教科書 pp.75-80
5回目 講義内容
単回帰モデル: 最小2乗推定量の導出
事前事後
学習の内容など
宿題。また、経済数学入門の講義内容から偏微分などの復習しておくこと。
6回目 講義内容
単回帰モデル: 残差の性質と決定係数
事前事後
学習の内容など
宿題と教科書 pp.85-92
7回目 講義内容
単回帰モデル: Excelによる回帰分析
事前事後
学習の内容など
宿題と教科書 pp.92-106
8回目 講義内容
単回帰モデル: 測定単位と推定値
事前事後
学習の内容など
宿題と教科書 pp.85-106
9回目 講義内容
重回帰モデル:最小二乗推定量、残差
事前事後
学習の内容など
宿題と教科書 pp.113-123
10回目 講義内容
重回帰モデル:偏相関係数
事前事後
学習の内容など
宿題と教科書 pp.123-128
11回目 講義内容
回帰モデルの仮説検定:t検定、95%信頼区間、F検定、構造変化の検定
事前事後
学習の内容など
宿題と教科書 pp.135-155
12回目 講義内容
回帰モデルの仮説検定:Excelによる実践
事前事後
学習の内容など
宿題と教科書 pp.135-155
13回目 講義内容
単回帰モデル: 最小2乗推定量の性質
事前事後
学習の内容など
宿題と教科書 p.129
14回目 講義内容
中間試験(変更の可能性あり。最新情報は、担当教員の連絡または教務課の通知を確認して下さい。)

事前事後
学習の内容など
これまで授業内容の復習。
15回目 講義内容
ダミー変数
事前事後
学習の内容など
宿題と教科書 pp.163-176
16回目 講義内容
R言語によるデータ分析
事前事後
学習の内容など
宿題と講義資料「R言語によるデータ分析」に目を通しておくこと。
17回目 講義内容
系列相関の検定
事前事後
学習の内容など
宿題と教科書 pp.183-192
18回目 講義内容
系列相関の検定: ExcelとR言語

事前事後
学習の内容など
宿題と教科書 pp.192-201
19回目 講義内容
系列相関の対処法: CO法
事前事後
学習の内容など
宿題と教科書 pp.192-201
20回目 講義内容
系列相関の対処法: Newey and Westの標準誤差
情報と社会: 社会で活用されているデータ、
教育用標準データセット(SSDSE)、教育用データ提供システム(北海道大学)、データ活用における留意事項
実証分析のプロジェクト: 研究計画の作成(1)

事前事後
学習の内容など
宿題。講義資料を読んでくること。分析テーマを検討すること
21回目 講義内容
不均一分散:R言語
事前事後
学習の内容など
宿題と教科書 p.130
22回目 講義内容
情報と社会: Society 5.0、社会で起きている変化
実証分析のプロジェクト: 研究計画の作成(2)
事前事後
学習の内容など
宿題。研究計画を検討すること
23回目 講義内容
主成分分析: R言語
事前事後
学習の内容など
宿題。また講義資料に目を通しておくこと。
24回目 講義内容
情報と社会: データ・AIの利活用(1)データ・AIの活用領域
実証分析のプロジェクト: 計量モデルの作成とデータの収集
事前事後
学習の内容など
宿題。研究計画のフィードバックに目を通すこと。計量モデルとデータの入手方法を考えること
25回目 講義内容
ロジットモデルとプロビットモデル:R言語
事前事後
学習の内容など
宿題。また講義資料に目を通しておくこと。
26回目 講義内容
情報と社会: データ・AIの利活用(2)データ・AI利活用のための技術
実証分析のプロジェクト: 推定結果の解釈
事前事後
学習の内容など
宿題。推定結果の解釈について、試案を作成する。
27回目 講義内容
パネルデータ分析:R言語
事前事後
学習の内容など
宿題。また講義資料に目を通しておくこと。
28回目 講義内容
情報と社会: データ・AIの利活用(3)データ・AI利活用の現場
実証分析のプロジェクト: レポート作成
事前事後
学習の内容など
宿題。レポート作成の準備
29回目 講義内容
因子分析:R言語
事前事後
学習の内容など
宿題。講義資料に目を通しておくこと。
30回目 講義内容
情報と社会:データ利活用の最新動向
授業の振り返りと発展的な学習について
事前事後
学習の内容など
授業の復習
■評価・試験方法
種別 割合 評価基準
定期試験
30%
重回帰分析をはじめ、発展的な回帰分析を理解していること
中間試験
30%
統計学の基礎と単回帰分析を理解していること
レポート
10%
授業で学んだことを、実際の経済分析に応用できること
実技・作品等
 
 
日常点(小テスト・課題等)
30%
宿題は15回の予定
その他
 
 
■評価方法: ABC評価
■教科書
 1.白砂提津耶著『初歩からの計量経済学』(日本評論社)
■参考書
■履修上のアドバイス
履修要件は、基礎統計学の単位を取得していることです。

なお、経済学部以外の学生は、履修要綱(2020年度生以降のもの)に記載されている副専攻「データサイエンス」の「基礎統計学科目」を参考にしてください。
※毎週の授業に必要な事前事後学習時間(小テスト、レポート、課題など): 4時間
■アクティブラーニング実施の有無
あり
- 実習、フィールドワーク
■授業や自主学習支援にICTを活用するかどうかの有無
あり
- 授業の中でノートPC、タブレットなどのデバイスの利用(必携)
■課題(中間試験やレポート等)に対するフィードバックの方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける。
授業時間に限らず、ポータルシステムの機能や電子メールを利用してフィードバックをおこなう。
■授業で使用する言語
日本語
■定員ならびに履修者選抜方法
第1週目の履修者がPC教室の収容人数を超えた場合は、抽選を行います。

 


     直リンクURL:  https://plas.soka.ac.jp/csp/plas/slb.csp?nd=2020&sm=2&mk=11&lc=100081